以心伝心。だから通販はやめられない。
2021年4月10日
先日、ネットショッピングで購入した商品が届いた。小さなダンボール箱。開封して、目に飛び込んできたものは、緩衝材に包まれた商品と納品書に書き添えられた手書きのコメントだった。これに加えてミニカーの小冊子も同梱されていた。購入した商品は、幼少期の憧れ。マッハGO GO GOのミニカーである。
ミニカーを購入した店はミニカーショップイケダ。マニアの間では、名の知れた店である。私が東京のデザイン学校に通っていた頃、生活費の足しになればと思い、アルバイトしていた輸入玩具店、ポストホビーのお客様間でも話題の店だった。この店で買うのは初めてであったが、何かの因縁を感じざるを得ない。
私が趣味関連グッズを購入する際は、オンラインストアの利用が多い。ビートルズ関係のCDやレコード。スタートレックのフィギュアや鉄道模型。デザインが気に入ったTシャツなど。国内に限らず、海外からも調達した事が度々ある。もちろん英語を駆使してのオーダー。おかげで英語が好きになった。もっと早く決断していたら、迷わず英語を学び、ビジネスに活用していたであろう。そういえば、新婚旅行の際も、一人街に出歩き、ショップの店員さんと会話を交わした事もある。ウィーンに滞在した時は英語で話しかけた。これが通じたのだ。女性の店員さんからどこから来たの?と言われて、日本からと答えた。そんなに遠いところから!と驚かれた事も覚えている。英語に限らず、外国語を学びたいのなら、現地で会話するに限る。ウィーンの会話体験に気を良くして、パリで若い女性にフランス語で話しかけたら、なぜか全く通じなかった。恐らく発音が悪かったのだろう。閑話休題。
本記事でミニカーショップイケダを取り上げた理由。それは、商品に添えられた手書きのコメントである。僅か数行のものだが、書いた人の心が感じられるのが嬉しい。誰もが簡単にできるはずだが、意外にも実行している店は少ない。箱を開けて、納品書や請求書の他に、嫌というほどの広告物が同梱されている店は多い。こんな物を送られては、商品が届いた嬉しさも半減。逆にウンザリするものだ。金儲けのみ追求する店には嫌悪感すら抱いてしまう。正にゴミを送られた気分だ。宣伝物を同梱する前に、何か忘れてやしないかと言いたくなる。手書きで一言だけでいい。ありがとうございました。これだけでも温かな気持ちになれるのに。ネットショッピングは双方の顔が見えない。だからこそ、心を通わせる事に意義があり、店への信頼も生まれる。実際に行った事がない店ならば尚更の事。頂いたコメントには、担当者の心が感じられた。うちは商品だけを売っているのではありません。夢を売っているのです。そんな声が聞こえてくるお店と感じた。ミニカーショップイケダの磯部さん、ありがとうございました。
★マッハGO GO GOについて
マッハGO GO GOをご存知ない方の為に簡単な説明をさせていただく。1967年、タツノコプロダクション制作のアニメーション番組。主人公は三船剛(みふね ごう)カーレーサー。父親が設計したスポーツカー、マッハ号を使って数々のレースに挑むというストーリー。だが、単純なレースものとは一線を画す内容だった。
マッハ号の魅力は数あれど、最大の魅力は、グラマラスなボディデザイン。このデザインは、今見ても完成度が高く、現代でも通用するであろう。そしてマニュアルシフトが引き立つ赤いダッシュボード。360Kmまで刻まれたアナログスピードメーター。かっこよかったなぁ~。
次に誰もが興味を抱いた事は、マッハ号に搭載されたメカニズムだ。ステアリング中央に配置されたAからGまでの7つのボタン。各ボタンには、サンダーバード顔負けのギミックが搭載されていた。Aはオートジャッキ。走行中にジャッキが出てジャンプする仕組み。ありえないとは思いつつ、なぜか納得してしまう心地良さ。それだけではない。子供向け番組ながら、兄弟の絆を感じさせる伏線もあり、夢中で毎回見ていた記憶がある。私の子供時代は、日曜の朝に放映されており、車好きの父と一緒に見ていた。放映以来の人気番組で、何種類ものグッズが発売されていた。最も見かけたものはプラモデル。ゼンマイで動くもの。モーター駆動のリモコン制御など、何種類も購入した記憶がある。そして過日、ネットで偶然見つけて購入したものが一番上の画像に写るミニカー。1/64スケールの小さなものだが、展示用ステージが付属しており、これで食指が動いた感がある。
マッハ号については面白いトリビアがある。マッハ号のボディカラーは何色か?これが一時期話題になった事がある。私自身は、ボディ上半分がホワイト。下半分がライトパープルだと思っていた。ところが、これが違うと分かった。正解は全体がホワイトである。確かに、テーマソングでもホワイトボディ~マッハ号と歌っている。ならば私自身の記憶は間違いだったのか。いや、それもまた真実である事が分かったのだ。実は、最近になってプロダクション関係者が証言したのだ。番組の設定では白だったのだが、ボディの影を表現する為に薄紫色にしたとの事。これで幼少期からの疑問が解決した。幼少期に見た番組はこの歳になっても心に残る。放映当時6歳の男の子は現在60歳のじじいになっている。俺じゃないよ。
☆マッハGO GO GOオープニング(1967)
https://www.youtube.com/watch?v=cPR45cBkRq4