見納め、さくら祭り。 食べ納め、桜団子。
2021年4月16日
ここ数年、毎年のように静岡県の法多山(はったさん)を訪れてきた。ケロヨンF谷の運転でお目当ての桜団子を買うために。桜団子の存在を知ったのは数年前の事。帰省時のお土産として、友人からいただいたのがきっかけ。見た事もない数本に枝分かれした独特の形状。一口食べると桜の香りがふわっと漂い少し幸せな気分になれた。これは美味しい。ぜひ買いたいとネットで調べた。その結果、静岡県袋井市にある法多山の厄除け団子だと分かった。なかでも、桜団子は春限定バージョンらしい。
法多山は静岡県袋井市に存在する高野山真言宗の寺院。遠州三山の一つであり、厄除け観音としても名高い。五年ほど前に桜団子の存在を知って以来、毎年買い求めるのが恒例になっていた。今年の桜前線は、予想以上に早いと報道されており、早めに訪れようと準備していた。先週からの晴天続きで気温は急上昇。予想通り一気に満開の雰囲気だ。これを逃す手はないと土曜日に出発した。朝6時起きで身支度を済ませ、ケロヨンF谷の到着を待っていた。今回も運転はケロヨンが担当。三好インターから東名高速に入り目的地に直行した。9時半頃現地到着。山道に近い駐車場を見つけて車を降りた。山道を歩く事15分。販売所手前には既に長い行列ができている。しかも行列の最後尾は、昨年の場所よりも後方になっているではないか。私の感覚では、来る度に来場者が増加している気がする。桜団子の販売は10時から。トイレを避けて水分は控え、待つ事30分。少しずつ行列が動き始めた。これならば100%買えるだろう。桜団子と白い団子を買い求めて駐車場に戻った。この後は浜名湖SAに立ち寄り、撮影してから帰ることにした。天候にも恵まれて、初夏の雰囲気を感じさせる良い休日になった。だが、愛知県在住の私達にとって、毎年袋井まで出かけるのはキツい。気は若いといえども、徐々に面倒だと感じるようになってきた。そこで帰りの車中、ケロヨンに告げてみた。今年を最後にしようと。
いかに楽しい事であっても、絶対実行しなければならない義務感を感じてしまうと、いつしか苦痛に変わってしまうもの。そういえば、同世代の友人がこんな事を言っていた。朝早くから出かけるのが辛くなってきたと。仕事をしている人ならば、それが普通の感覚だ。自分も50歳を超えた辺りから、十分に睡眠をとっても、疲れが抜けないようになってきている。同世代の友人から頂くメールは、病気自慢のようなものが多い。あそこが痛い、ここがおかしいと。また、愚痴や口舌も言いたい放題。こうなると、既に老人の入り口に立っているのかもしれない。だからこれからは、若い世代とも交友関係を作りたいと考えてしまう。ま、若い人からすれば、年寄りとメールを交わしてもつまらないのかもしれないが。
桜といえば連想されるのが卒業式。実はこの春、私もある事を卒業する。今はその準備に追われている最中だ。長く続けてきた物事が終わるのは寂しいもの。私の場合、まもなくそれが現実になる。桜の季節は、夢膨らむ時期ではあるが、同時に何かが終わる切ない時期でもある。そんな時は、いつも自分に言い聞かせる。何事にも必ず終わりがあると。終わりがあるからこそ、新しく始める意欲も生れるもの。法多山で見る桜は、これが最後になるかもしれないが、色褪せない思い出として、心のアルバムに留めておきたい。
☆He Comes The Sun/THE BEATLES(2019 mix)
https://www.youtube.com/watch?v=GKdl-GCsNJ0