try it mercari! メルカリをやってみた。
2021年5月1日
以前からやってみたいと思っていたメルカリを始めた。きっかけは、モノで溢れた部屋を整理整頓したいと思った事。決してコレクターではないのだが、私の家には、趣味で買い求めたものがあちこちに転がっている。妻曰く、全てガラクタらしい。ま、私自身がガラクタなので、今更そんなことを言われても屁とも思わないのだけれど。今回はメルカリをテーマに綴ってみる。
部屋を整理整頓するためには2つの方法しかない。❶まめに掃除をして、モノを増やさな事。❷要らないモノを捨ててスッキリと暮らす事。以上のいずれかだろう。昨今では、断捨離が流行っているようだが、私は他人とは違う方法を試みたいと思っていた。モノを捨てるのは簡単だが、同時に何かを生み出したいのだ。とは言うものの、数ヶ月の間は、具体的な方法が思いつかずにいた。ところが先日、家具のレイアウトを変えた事で閃いた。メルカリを始めてみようと。メルカリならばモノを減らすと同時に利益も得られる。また、物の立場で言うならば、一度も使われずに押入れに入れられたままでは、「お前、それはつれなかろうぜ」となってしまうだろう。決して不要という訳ではないのだが、私よりも、出番が多くなる他人の元で活躍してほしい気持ちで送り出してあげたい。人助けならぬ物助けてとでも表現したい。そうと決めた瞬間から、メルカリの出品手順を勉強した。
実を言えば一時期、私とケロヨンF谷はヤフオクにハマった事があった。取引実績500あまり。コツとノウハウを覚えた事で半ば卒業状態になっていた。ヤフオクは名の通りオークション形式だ。入札数が多ければ多いほど価格は上昇する。一方の欠点はきめ細かな対応が要求される事。加えて粘着質な人種が多い事。簡単に言うと、金に糸目はつけないが、口舌やクレームが多いのだ。細かい事に異常に執着する性格。病気と言っても過言ではない。過去には、弁護士に相談しようと思った相手もいた。だが、同じ事は繰り返さないのが現在の私の生き方。やるならば、新しいスタイルのメルカリを始めたいと思った。
メルカリは、オークションではなく売買。従って、価格はワンプライス。売り手が自由に設定できる。だが、市場やニーズを見据えた値付けを行わないと買い手がつかない場合も多い。そして最大のメリットは、売買の仕組みがシステム化されている事だ。売り手は商品さえ手元にあれば、スマホでバーコードを読み取るだけで自動で説明文が作成される。この仕組みは本当にすごい。メルカリが躍進した背景には売買のシステム化があげられるだろう。だがこれこそが、ビジネスとして最も大切な事なのだ。誰もが簡単に参加できる仕組みづくり。ただ、私自身はこの仕組みは利用しない。画像も原稿も全て自身で作る。グラフィックデザイナーとして、長年仕事をしてきたプロなのでそれは当然のこと。写真の撮り方や、説明文の書き方を工夫するだけで売れる事も多い。こればかりは、生まれ持っての才能やセンスが大きく影響する。全てスマホ任せと言うわけにはいかないのだ。
メルカリの出品物には傾向が見られる。女性の出品者ならば、衣類や化粧品。そして雑貨など。生活に密着したものが多い。子育てが一段落した奥様が多いように感じられる。一方男性の出品物は、趣味やホビー関連が多いのが特徴。中にはこのような物品を扱っても良いのだろうかと思う物もある。昨今問題になっているのは、ユニクロが扱うコラボ商品の出品。商品が未入手にも関わらず、入手しているかのように装い、高値で販売してトラブルになっていると聞く。こうなると、すいませんでしたでは済まされない。もはや詐欺同然である。それ以来、運営側は神経を尖らせている。このような問題に対して、毅然とした態度で企業姿勢を維持出来るかどうかで今後の信頼度も変わってくるだろう。
私の場合、初出品から一週間で11アイテムが売れた。売上額53,774円。送料や手数料を差し引いて、手元に残った金額だ。これならばやる価値があると判断した。取引相手とやりとりを進めていくうちに友達になれる事もある。それも楽しみの一つになり得る。会社設立以前、いつかは小売業をしてみたいと思った時期があった。それが今実現したような気分だ。デザイナーであろうが、出品者であろうが、他人を楽しませてあげたい気持ちは昔と変わらない。むしろより一層強くなった感がある。メルカリを始めた事で、ビジネスの価値観を再確認できたのだ。