春爛漫

所用で愛知県安城市に来ている。ここ数日は気温も低めで、寒の戻りの肌寒さ。日中は温かく感じるが、風が強くて寒さも感じる微妙な空気感。こうして少しづつ季節はうつろいでいくのだろうかとしみじみ思う。温かい飲み物をいただきたいと小さな喫茶店に入った。店内は昭和の香り漂う素朴なインテリア。私より少し上の世代の女性が店を切り盛りしていた。店を出る際に「またお越しください」と声をかけられた。飾らない会話だがそれが逆に嬉しいと感じる。帰路途中の公園で満開の桜の木を見つけて車を降りた。園内には数名の方が想い想いの春を満喫されていた。自分自身はここ数年、病気の後遺症に悩まされて心も塞ぎがちだった。だがそれもようやく収まり、穏やかな日々を送っている。気が付けば今日から新年度。街にはスーツを着たフレッシャーズの姿もみられた。初々しい彼らの姿を見て、自分も気持ち新たに生きなければと心に誓った。来週は妻が還暦を迎える。大した事もしてあげられず、32年連れ添ってくれた妻に感謝を込めて何ができるだろうかと考えている。