加齢なる一族

2023年3月19日

毎週金曜はフリマの発送日。梱包名人のケロヨンがヘルプに来てくれる。ケロヨンの梱包はデパートの店員さんレベルだ。購入者の評価もすこぶる高い。その特長は受け取る人の心をとらえた丁寧な包装に尽きる。購入者が商品を受け取る際の喜びは、梱包の素晴らしさに比例するのが通例。美しく丁寧な梱包は満足感を倍増させるが、雑な梱包は購入者を落胆させる。これは技術よりも気持ちの問題なのだ。そんなケロヨンに感謝の気持ちを込めて、妻がケーキを用意してくれた。

画像のケーキは妻が還暦を迎えた際、似顔絵ケーキをオーダーしたお店で購入した。店のパテシィエは少し気難しい人なのだが、お店はいつも女性のお客様で溢れている人気店である。自分が妻に依頼したオーダーは、フルーツたっぷり系のカットケーキ。昨夜に予約したらしいが、今日はひなまつり。これしか選択肢がなかったという。言うなればひなまつり限定である。見た目は普通のショートケーキだが、食するとクオリティの高さが実感できるものだ。ふわふわの生クリーム。味わい豊かでコクがある。一口食べただけで幸せな気分になれる。また土台はしっとりしていながら、柔らかい口当たりで食感が良い。これなら(カットしていない)ホールで食べたいと思ってしまう。

先月から神経痛に悩まされている。ことの発端は昨年末。大掃除を兼ねた旧住まいの模様替え。全て一人で終わらせようと、ベッドの移動までやり遂げた。その後妻が新居を見つけて引っ越し先が決定。妻の動きに報いなければと思い、連日に渡る荷造りに精を出した。中腰による長時間の梱包作業は、腰に大きなダメージを与えてしまったようだ。引っ越し当日は歩行が困難な状況。重心が移動する階段の上り下りも辛い状況だった。神経痛は通常の痛みとは大きく異なる。ここを押すと痛むとか、どこかが腫れていて痛むような類ではない。強いて言うなら手が届かないところに針を刺されているような感じだろうか。私の場合、右側のお尻から太ももあたりまでの裏側の筋肉がズキッと痛む。発症から三週間が経過。痛みは概ね収まってきた感じだが、気温が低い早朝や重い荷物を持つと再び痛み始めるから始末が悪い。

この歳になると、体のあちこちに不具合が生じる。その殆どは加齢によるものだろう。元よりうちは家族全員が高齢化している。子供の頃に父親が、腰の不調を話していたことを思い出す。恐らく神経痛だ。痛くてたまらない。この痛みを口で伝えるのは難しい。お前たちも歳を重ねると出てくるぞ。当時の父親の年齢を超えている自分の体。大病を経験して以来健康に留意しているが、神経痛がこれほどまで痛いものとは思わなかった。完全回復には数ヶ月ほどかかるようだ。新しい住まいで暮らし始めて二週間が過ぎた。気分一新の意味を込めて、吉野山へ千本桜を見に行こうと思っていたが、今回は中止になるだろう。これは来年の楽しみに残しておくか。

In My Life