喜びも悲しみも幾歳月

2024年4月7日

新しい年が始まった。年明けから大地震に航空機事故と不幸な出来事が続いている。本来ならば元旦に公開するつもりで準備していたのだが、こんな悲惨な状況ではと、一週間延期した。私ごとであるが昨年からお伝えしている通り、今年は秋ごろに再び引っ越しをする。移り住む家は実家。後期高齢者の母を支えるためにも同居する。

今朝は妻と二人で地元の神社へ初詣に出かけた。境内には多くの参拝客が訪れており、年始の雰囲気を醸し出していた。手を合わせて二人の健康を祈願。そして一年間わが身を守っていただいた御守りを返納した。境内から出る際に妻がつぶやいた。「ここへ参拝するのも今年が最後だね」言われてみればその通り。住み慣れた街である平針(ひらばり)で過ごすのは今年が最後になる。妻と一緒になると決意して、生前の父と一緒に家探しをしていた頃を思い出す。あの頃から34年の月日が流れた。「この場所は高速のインターチェンジができると便利になるぞ」と言っていたクルマ好きの父。残念ながら一度も利用することなく72歳で亡くなった。現在の私は62歳。あと10年で父が他界した年齢になる。育ててくれた父に感謝を示すために、82歳までは生きると誓った。

実家は平針から地下鉄で二駅だが、徒歩ではきつい距離になる。そう考えると、二度とこの街を訪れる機会はないかも知れない。実をいえばプリウスを手放してから、一度も運転していない。元々運転能力は高いので、しなくても良いという気持ちもある。無駄を省いてコンパクトに暮らす。あれこれ制約がある生活に戻りたいとは思わない。とはいえ気が向いたら再びクルマを購入するかも知れないが、逆に運転やめますとなるかも知れない。

知り合って40年、連れ添って34年目の私たち。若い頃はサザン・オール・スターズの原由子さんに似ていると言われていた妻。歳を重ねて母親とそっくりな顔になりつつある。一方の私は叔父(父の弟)の顔と似てきたように感じる。人生もいよいよ最終章に入るのかと複雑な気持ちだが、今年は考えすぎないようにと心得ている。聞くところによれば、人は笑うことが健康にも良いという。笑いに溢れた一年になりますように。

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