巨峰かな 友の心も 粒揃い 

2021年9月4日

昨年のクリスマスに会食させていただいたTさんから贈り物を頂いた。TさんはブログをサポートしてくれているケロヨンFの親友である。ケロヨンが届けてくれたTさんからの贈り物は大きな箱であった。箱を受け取った瞬間から芳醇な香りが漂い自然と中身が分かった。粒揃いの巨峰である。そこで今回は、Tさんから頂いた巨峰に舌鼓を打ちながら、この季節に思いを巡らせて綴りたい。

ここ数日の間でコロナの感染者が激増してしまい、世界は再び大きな危機に直面している。内閣の支持率上昇を画策したのか、無理やり開催したオリンピックもしっくりせず、希望や夢という言葉で飾られた報道も逆に虚しさを強調してしまった。思えば日本の政府や政治家に最も欠けている部分は、国民感情や機運を感じとる心であろうか。既に決めた事だから変更できない。また自らが責任を取ることはできるだけ避けたい。この悪癖は昔から何も変わっていないようだ。

今日は朝から地元病院へ定期検診に出かけた。予定通りに名前が呼ばれて診察室に入った。いつものように主治医から「その後はどう?痙攣は起きていない?」立て続けにてんかんの発作について尋ねられた。「いえ、おかげさまで大丈夫です。先日の診察以来車の運転も再開しましたよ」そんなやり取りが続いた後、私がある質問をぶつけた。実は先日コロナワクチンの接種クーポンが届いたのだ。本来ならば一日でも早く接種したいのであるが、昨今の副反応についての報道を見て疑心暗鬼になっている。私は血圧を下げる薬、てんかん発作を防ぐ薬の2種類を服用している。これが干渉して何かが起きやしないかと不安も募る。そこでストレートに主治医に尋ねてみた。「先生、接種しても大丈夫でしょうか?」主治医からの答えは一言だけ。「大丈夫、接種しなさい」この答えは意外であった。「ご自分で判断してください」と返ってくるのではないかと思っていたからだ。だがこれでスッキリした。休み明けに接種予約を取るつもりである。

幼少期からデザイン専門学校までの夏の思い出は多々あるが、社会人になって以降の思い出は激減する。グラフィックデザイナーとして東京で生活した6年間。そして名古屋に戻り自身で会社を設立して以降の日々。それらは毎日が仕事漬けであり、休日を楽しむ心のゆとりなどなかった。そういう仕事なのだから仕方がないと割り切っていた。だが今年還暦を迎えたことであらゆる価値観が変わった。今後の人生は、常に笑いを絶やさない私本来の性分に戻り、切れず怒らず緩やかに生きていきたい。おかげさまで本ブログを通じて出会った人は数知れず。私にとっては実りある人生の宝物である。Tさんから頂いた葡萄のように、それぞれの人の心が繋がっていくようにと願っている。

昨日から冷蔵庫で冷やしておいた巨峰を頂きながらこの記事を綴っている。一粒食べると、濃厚な甘味と心地よい酸味が口の中に広がる。一度食べ始めたら手が止まらない。病気を経験して以降、野菜と果物の摂取量はかなり増えているはずだ。ブログを綴ることで多くの人と出会い、他人の心を学ばせていただいている。Tさん、甘くて美味しい巨峰をくださりありがとうございました。

☆Nowhere Man/THE BEATLES(2009 Remastered)
https://www.youtube.com/watch?v=8scSwaKbE64